この波を初めて見たときは、
雑誌に載っている波というのはこういうものかと、
想像と妄想を多大にふくらませた。
あれは1980年代前半のことなので、
次々と乗ってくるグレイトサーファーのライディングを眺めて、
胸をときめかせつつ、
ふるえるほど興奮したことを思いだした。
Kaoru Ono
Photo by Hiroshi Sakuma
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なかでも大野薫さんや横山泰介さんたちのスタイルが忘れられない。
先輩たちは品があって、
もし誰かがしくじったとしても、
怒らずにコーチしてくれるのだった。
だからこそ、
ピークのラインナップには、
おそれおおくて何年も近づけなかった。
パーフェクトな波だけでなく、
港街の賑わいとか、
商店のおいしいもの。
豪華なマリーナがあり、
それと対比する戦後的な裏道小径など、
この地はいまも私の心をとらえてはなさない。
これはある程度のサイズ日限定だが、
この波に乗ると生きる感動を味わうことがある。
私が関東地方にいて、
この波が出ることを確信すると、
どんなことをしても向かいたいほどの磁力がある。
時は移ろい、
さまざまな景色が変わった。
それはサーフスポットも同様だ。
テトラや堤防、
海岸浸蝕や近隣のヨットハーバー建設等々、
人の、
サーファーの文化も変化した。
2000年以降、
多くのサーフ愛好者が流入して、
各サーフスポットの風習までも違ってきた。
たとえば、
〜禁止、
〜オンリーというのは昔にはなかった。
けれど、
このブレイクは初めてサーフした日から何も変わらずにそのままだ。
品があるサーファーたちもそうだし、
お互いを高め合うように声がかかるのも昔の光と同じだ。
エントリーするエリアとか、
駐車する場所はすっかりと変わったが、
岬を廻り、
流されながら沖に出て、
青空を見上げると、
その岬は伏せた緑色の巨大な龍に見えたので、
思わず手を合わせた。
すると、
「ヒャララ〜」
トンビが弧を描くように舞っていた。
たっぷりとサーフした忘れられない日。
コーヒー研究所謹製『マンダラ・コーヒー』では、
明日からエチオピアのオーガニック・コーヒーである
『リム・コッサ』を販売します。
https://mandalacoffeejapan.com/
コーヒーファンの方、
どうぞお楽しみに!
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【追加補足編】
夜明け前にパドルアウトしたかったので、
深夜から準備をしていった。
ここは周りに民家があるので、
もちろんワックスなどは塗らずに、
ドアの開閉もごく静かに、
文字通り息を潜(ひそ)めながら明るくなるのを待った。
ちなみに昨日の夜明けは5時47分で、
その一時間前にはウエットを着終え、
フィンを静かに取り付けていた。
ポパイ・ケイスケとシギーGが千葉からやってきて、
ここのサーファーたちの楽しいバイブスとか、
波のパーフェクションに目を輝かせていた。
それはきっと私が最初に抱いた感動と同じものだろうか?
一緒にサーフできて良かった。
きんちゃんにも、
みんなにもありがとう〜!
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【巻末リンク:いつだけの良波日】
Happy Surfing and Happy Lifestyle!!
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The post 【サーフィン研究所】変わらない大好きな波__(1288文字) first appeared on naki's blog | NAKISURF.COM ナキサーフボードカリフォルニア.