Nationランボルギーニ@部原海岸北
みなさんもご存じのように初号機/試作版を私が乗り込んだが、
“スーパースポーツ”の名に恥じないすばらしいサーフボードだった。
そのランボルギーニの完成版。
私は初号機の全てを気に入っていたが、
ライアン・イングル博士がリファインしたいということで、
テイル形状とそれぞれのフォルムの位置、
硬度がありすぎたカーボンストリップを駆動部のみにダウンサイズし、
さらにノーズに初期水流を流すスロットを装着し、
この『ランボルギーニ」が完成した。
ちなみにこれは、
70kg程度のサーファーを想定しての160シリーズとなっている。
Nation Chevy 5’11”
今回のサーフバディはウナクネ式を貫くしょうちゃん。
Shun kun Catch Surf Skipper Fish 5’6″
途中から笑顔で参加してきたのは、
ウナクネ候補生となっているシュンくん。
確か6年前のガメラ・セッションをご一緒しているので、
検索をかけてみるとやはりありました。
そんなこんなのうれしき日。
シェーンもキリモミ早川さん、
Dセンパイもみんなここにいましたね。
なつかしいなぁ。
さて、このランボルギーニ。
初号機で十分だと思っていたが、
やはりライアン・イングル博士のリファイン版。
後出しの厚みも強さ、深みが表現されていることには驚いた。
初速よく、泡切れというか、
このショアブレイクでもそれはよく走っていく。
自分や友人はもちろん、セッションにいた全員が、
このランボルギーニの速さと動きに驚いていたようで、
.
この膝サイズのショアブレイクで、
活きの良いサカナのような切り返しのアクセントから
「ギャギュ!」そんな音が聞こえてくるほどのスリル溢れる時間を得た。
そんな喜ばしきセッションを終えて、
乗りたそうにしていたしょうちゃんに「乗る?」
そう聞いてみると、
「え、いいんですか?」と大喜び。
「ぜひ!」
昔懐かしの、
いまだによく使っているフレーズで即お貸しすると、
一本目から「チューブもどき」に入るしょうちゃん。
さすがウナクネ式ミドル級チャンピオンであります。
しょうちゃんは寅さんが大好きでたまらないほどのファンなので、
「千葉の寅さん」
そうニックネームをつけると、
「寅さんだなんて、若い子は知らないんじゃないでしょうか?」
「そうかなぁ。でも俺は寅さんの口上好きだよ。しょうちゃんできる?」
「え、できますよ。もちろん」
「聞きたいなぁ」
「(咳払いをし)では、
“天に軌道のあるごとく人それぞれに生まれもったる、干支と言うものを持っております。
とかく人生というものは波高くそして長いものであります。
あなたの生まれた星によってあなたの運命というものが、定められておる。
この勝浦でさぁ、どう、波に乗って見てちょうだい、
これだけの板、どこにあるのか、さあ、見てよ、できないエアも飛んじゃうよ。
東京オリンピックに55歳で出場しちゃうってね。
もののはじまりが一ならば、国のはじまりが大和の国、島の始まりは新島、
これはこっちの話。
波乗りの始まりがデュークカハナモクなら、
ねえ、ウナクネのはじまりは、このおじさんときたよ”」
「すごい!しょうちゃん、天才だね。今日からウナクネの役職を寅さんとするよ」
「うれしいです。ヤケのヤンパチ勝浦ショアブレイク、
波が高いのに乗りたいが、次の台風までお預けよ、ときた!」
その寅さんの乗るランボルギーニ。
「これやばいです。キレと速さが異常です。このダンパーで当てられちゃいました」
「寅さんで言ってよ」
「NATIONの、ライアン博士の作ったランボルギーニ。
待ってくださいよ。今、よく世に出ている大量生産製じゃない。
大きな声じゃ言えないが、
ねぇ、一流品として売られているものは、
中国製、ベトナムやタイ製だって知ってた?
これはさ、デイブネイラーが巻いて、
ジェイソンがサンディングしたという正真正銘の手作りさ。
波乗りはもちろん、海すら見たことがない根暗工員が、
金のために作ったサーフボードとはひと味も千味も違う代物さ。
どう、お兄さん、乗っていかない、あんたキムタクそっくりだよ」
「すごい!そこまで言えるのがすごい!」
「いえいえ〜サーテお立ち合い。
このようにランボルギーニの効能が分ったら遠慮は無用だ、どしどし乗って行きやがれ!」
「天才です」
お後がよろしいようで。
左から寅さん、私、シュンくん。
Have a Happy Surfing!!
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