金剛福寺の東浜は、
観音菩薩が降り立つ聖地として、
奇跡の白砂海岸が拡がっている。
ミゲルのお母さんにサーフィンを教え、
講師ふたりと記念撮影をした。
さて、
今日はずっと書いてみたかったことがある。
サーファーとは、
「サーフィンをする人」ということです。
意訳すると、
「波乗り愛好家」という意味になるが、
私たちはだれもそういう言葉を使わない。
サーファーと表記する理由は、
サーフィンはとてもグローバルなものだから。
Miguel Haber on
Cosmos Surfboards TheOne 6’4”
Cosmos Original Twin + Twinzer
.
Catch Surf® x Nakisurf Original Skipper Fish 6’0″
Cosmos Original Twin Fin
.
地球上にある波という波は、
すべて同じ原理であり、
そしてなによりも森羅万象から成り立っています。
しかし今日(こんにち)、
日本でサーフィンという言葉は、
残念ながら非常に狭いものになっています。
Catch Surf® x Nakisurf Original Skipper Fish 6’0″
Cosmos Original Twin Fin
.
たとえば、
コンテストでの地位や連盟への関係度、
また地元至上主義によっての優越だったり、
よくあるテクニック主義派の世界観、
メディア主導のサーフボード。
それらを基に正論風な論理を背に、
歌本のコード進行のようなものが、
複雑にからまりあっている。
さらには、
情報過多によって、
YouTubeだったり、
そのリール動画によって、
サーフィンというコロシアムの窓を覗(のぞ)く。
サーファーたちは、
その抑制というか遊び方説明書によって、
自然界の摂理に目を向けるよりもサーフボードの体積を表す、
リッター数やトップターンばかりに着目するので、
自身の感覚を格段に鈍化させている。
よって、
本来の波乗りの奥行きがなかなか出にくくなり、
狭い視野となってしまった。
波に乗る、
海で遊ぶという原点のすばらしさ、
そして広大さと気づきは水平線の向こう側に行ってしまった。
すべてがアイロニーなのですよ。
リラックスしてご自分を取り戻しましょう。
そんなことを伝えたいと思って、
ここにサーファーと記して原点回帰しました。
最初のサーファーは、
ハワイ王朝時代に水辺で木片で遊んだ人たちであり、
ようやく近代となって、
ワイキキのデューク・カハナモクが滑走のすばらしさを伝えました。
巧みに波に乗るというかっこよさは文化となり、
達人たちは各地で信奉を集めました。
その信仰システムは、
デビッド・ヌイーヴァ時代にロックンロールが爛熟した。
そのロックンロールとサーフィンを融合されたものが、
モダン・マニューバーとして完結させたのがトム・カレンだ。
それをモメンタム世代(ケリー・スレーターたち)が、
ターンの円弧を空中に求め始めた。
けれど、
進みきった近代サーフィンに対し、
警鐘を打ち鳴らしたものがいる。
ジョエル・チューダーだった。
彼はログ(丸太)と呼ばれる重く、
大きなサーフボードを使って、
デビッド・ヌイーヴァ時代の美しさと、
斬れ味に目を向けて半世紀ほどマインドを回帰させた。
これをダクトテープ・ルネッサンスと言うのだが、
人気の出た結果、
近代サーフィンを伝える団体WSLが吸収した。
だが、
ジョエルが伝えたかった「静の美しさ=禅マインド」はうすれ、
さらには協奏を競争と誤訳した。
デューク・カハナモクは博愛主義だ。
その望郷によって、
ハッピーサーフィンがリバイバルしている。
コンテストを意識すると、
競争主義になるはずだ。
そしてハッピーを意識すると協奏となり、
さらにはしみじみと森羅万象を感じることができる。
そういうこともあって、
ハッピーサーフィンは、
アートに関して深く寄与した。
ただデュークのハッピーサーフ主義が、
手前に見えすぎたのか、
サーフィンのもつ、
流体の摂理&刹那という教義が難しすぎたためか、
本来のカルチャー、
またはカウンターカルチャーが交流できずに対立している。
または日本独自の「ロハス」という言葉を用いて、
サーフィンを
「ひたすら楽なもの」
だととらえる人も多くいる。
サーフボードを置く台を配置し、
ボードを楽に持つバーや、
海から上がると、
エンジンをかけて電気式シャワーを浴び、
ボードも洗って、
拭いて、
磨いて、
ケースに入れ、
そのあいだ波や波乗りは一切見ずに、
除潮作業に専念し、
さらにはそのブレイク周辺の商いには目もくれず、
よってサポートする気もなく、
さっと帰ってしまうサーファーが増えた。
これはデュークのふところの広さというか、
超訳みたいな解釈をして、
波に乗る人が増えたのかもしれない。
まあそんなことを思ったので、
ここにミゲルという奇跡の人との、
土佐旅の画像とともに書いてみた。
どうぞどうぞ、
あなたにも豊かで、
神仏を象徴できるようなハッピーサーフィンがやってきますように。
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【巻末リンク:デュークお大師さまオンオン】
【サーフィン研究所渾身号】デューク・カハナモク誕生日_1950年代サーフボードの歴史_高知県室戸市とガソリン価格_(1693文字)
【巻末リンク*2:真実とは?】
【巻末リンク*3:モダンサーファーの教養として大切な歴史】
【サーフィン研究所特大号:歴史編】コスモス・サーフボード・デューク・カハナモクとポール・ストラウチの関係_(2089文字)
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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The post 【サーフィン研究所本気編】「サーファー」とは?_ミゲルたちの土佐トリップ_(2197文字) first appeared on naki's blog | NAKISURF.COM ナキサーフボードカリフォルニア.