昔のサーファー・マガジンの表紙群を見ていると、
この号に目がとまった。
1963年のVol.4のNo.2だ。
1963年と言えば、
ジョン・ペックがエンゲッツ(グラブレイル)を披露する前夜だ。
バックサイドでパイプラインをメイクするのは、
レギュラーフッターにとっては光明というか、
夜明けみたいなことだったという。
この時代は、
——つまりこれらのボードでパイプラインを滑るのは、
さぞかし難解だったのだろう。
昔ついでに、
古いハードドライブに入ると、
それは美しい岬波の写真が出てきた。
マット・ハワードが送ってきてくれたもので、
「石田さんと一緒にキテクダサイ」
そう誘われたが、
車で行こうとすると、
荒野を走破するようなワイルドな感じで24時間以上かかるという。
しかもメキシコなので治安が悪く、
具体的には現地の警察が怖い。
1000kmというのは、
日本だと千葉九十九里から、
宮崎県までの距離であるらしく、
日本と違うのは、
上記したように荒野を走り抜けるラリー系ということである。
マットと仲が良かった石田さんは、
何度かこのスコーピオン・ベイまで行ったという。
どうやら秘法がありそうだ。
そのことを伺ったときのことを思い出した。
「飛行機で行ってさ、レンタカーで行けばすぐだよ」
「かんたんですか?」
「かんたんだよ」
そのときの石田さんのお顔を思い出していた。
石田さんとは、
カリフォルニアとアムステルダム・ウェットスーツの創始者であり、
人格者の聖人だが、
すでに天の人になってしまっている。
(巻末リンクを参照ください)
「はるか遠くにあるすばらしい波に乗ること」
ここにサーフィンの存在意義がたっぷりと詰まっていそうだが、
普段の生活から考えると、
街の外れからはるか遠くまで伸びる、
天まで続くような道に乗るようなことだとわかった。
そう考えると、
いま目の前にある波も、
今朝乗った波にも意義は宿っている。
Cosmos Surfboards TheOne 6’4”
Nakisurf Original Twin-Fins
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「どこか遠くに行って見たことのない波に乗りたい」
というのは、
自身が抱く幻想であり、
渇望であり、
変化なのだと気づいた。
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【巻末リンク:石田さんと行ったそば屋を思い出すポスト】
【巻末リンク*2:石田さんの名言】
逗子surfers_鎌倉umicafe_Californiaさんの石田さん_「ロングボードは技術ではなく、心で乗るのです」_千葉北水温17度_(1891文字)
【巻末リンク*3:石田さんの行きつけ店】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
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