『浜辺の濡れた砂の上で抱き合うまぼろしを笑え』
誰の文章かというと、
松本隆さんのものだ。
これまで寒かったので、
濡れた砂の上で抱き合いたくはなかったが、
いよいよこの「夏へのあこがれ」という季節に近づいた。
ちなみにこの歌詞は、
大瀧詠一さんの
『恋するカレン』というゴージャスなメロディにのっていく。
(巻末リンク*2を参照ください)
あれだけ居座っていた寒気団は去り、
各地は波の予感に満ちあふれている。
上の作品は、
日本にやってくる外国人向けのパンフレット用に撮ってみたが、
昭和好きの私にとっては、
そんなフィルターを通したノスタルジーとなった。
「音数を抑えたアレンジ」
これは音楽雑誌の表現だが、
サーフィンにも
「フィン数を抑えたアレンジ」
というものがある。
それを表現すべきだと感じ、
ハイラインの肴にその論を打ち立てると、
「専門誌はこういうことを特集すれば、
コアなファン層を獲得できますけど、
ニッチのニッチになるから、
これはピナクルどころではないので、
ハイエンドにもなりえませんね」
そんなようなことを摂政瀧朗が返してきた夢を見た。
The Mid-length 2+1/68
6’8″ x 19-5/8″ x 2-1/2″
at the White Rocks, Izu
.
その松本隆さんの歌詞を読み進んでいくと、
すばらしいフレーズが出てきた。
「薄く切ったオレンジをアイスティーに浮かべて」
それを受けて、
「軽く乗ったオレンジをホワイトロックスに浮かべて」
そう発句してみた。
松本さんの波乗りソングがあればこうなるのだろうか。
波が良かった日は、
雲も龍だらけだった。
私たちの所属しているのは、
ドラゴン・グライド・プロダクションズ。
なので、
竜好きは身に染みついている。
余談だが、
サーフィン研究所の所長は中村竜さんである。
渚を滑るディンギーで
手を振る君の小指から
流れ出す虹の幻で
空を染めてくれ
松本さんの歌詞が続くが、
これも大瀧さんへのもので、
私世代を超えて広く愛されるものとなったという。
『君は天然色』
そこで、
ドラグラの作詞家にメロディだけ拝借して作詞をお願いすると、
渚を滑るバリマギで
タキビポーズの指先から
流れ出す炎の幻で空を染めてくれ〜
思い出はジェフリーズ
道をつけてくれ〜
そんなことになり、
まだジェフリーズが滅岸工事中だと彼の地から知った。
思い出はモノクローム
色をつけてくれ
この視界もそんな記憶になるのだろうかと感じると、
椰子の葉と青い海がフワリとにじみ、
それは暖かな南風が揺らした湯気だったのかもしれなかった。
□
【巻末リンク:本日の内容のひとつになった楽曲】
【巻末リンク*2:冒頭の楽曲】
Happy Surfing and Happy Lifestyles!!
◎
The post 【サーフィン研究所】寒気団のマボロシ探偵団たち_フィン数を抑えたアレンジ_歌詞から読み解くハッピーサーフ_(1151文字) first appeared on naki's blog | NAKISURF.COM ナキサーフボードカリフォルニア.