Tyler Warren 1973 Bonzer 6’4″
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ボンザーは思想だと感じていた。
ボンザーは実在だとも感じた。
無量無数のことが結びついて良波となる。
その波から選び出したものに自分の身体で乗り、
いくつかの象徴的な閃きと、
幾万もの感覚を感じた瞬間の画像を得た。
バックドアのウミガメの親子。
この子ガメは、
私がひとりサーフしていると、
波を待つ場所を「ここだよ」と教えてくれたり、
波が来ないときは、
目の前に浮かび上がってきて何かを誘う。
潜ってみると、
カメ世界の親と子の海底世界がどこまでも拡がっていた。
波乗りは悟りであり、慈悲でもある。
智慧から真理を論理的に構成し、
実存的な技術を高めることができれば、
波に乗ることで精神世界への門を示し、
欲望と煩悩を混ぜ合わせ、求心に達する。
奄美から離れる日がきた。
成田に向かう機が正午に離陸するというので、
大好きなバックドアでクイックサーフし、
丘の上からこの永かった奄美大島の旅にありがとう、
無事にサーフできました。
そんな想いを南方へ伝えると、
月輪の下方、沖にイルカの群れがいた。
「イルカがいました」
そう緑くんから聞いていたけど、
こんなタイミングで見るのは、
「奄美の海」からのメッセージだろうか。
拡大すると、
ミナミバンドウイルカだと見受けられた。
上記したウミガメと同じで、
人間と一緒に泳いだりもするフレンドリーな種であります。
奄美のファーマーズマーケット
「味の郷かさり」で、
レンコンがあったので、
薄切りにして素揚げすると、
まるで松本零士さん(©銀河鉄道999)の描く絵のようになった。
さて、空港。
ボードの数が多すぎて、
バッグに入りきらなかった。
だが、キャッチサーフなので、
外側にサランラップで巻き付けてチェックイン。
PUボードならほぼ不可能な空港サバイバル術。
不思議だったのは、
機が離陸を始め、
滑走路を離れた瞬間から大粒の雨が降ってきたこと。
私の涙かと思ったが、
そこまでセンチメンタルなジャーニーではない。
だが、じつに不思議なタイミングだった。
浮かび上がると青空に戻り、
機内でしばし原稿書き。
すぐに千葉の海が見えた。
飛行機は速い。
追い風が強かったようで、
飛行時間はたった1時間半程度だろうか。
波が見えた。
胸くらいだろうか。
しかもオフショアか、
無風のエクセレントコンディション。
無事に到着。
キャッチサーフも無傷。
成田空港第3ターミナルの不可解な作りを
たくさんのサーフボードを持って通り抜け、
第二ターミナルでバリの山崎さんを待つ。
そのあいだに入稿前の原稿チェックをしていった。
ひさしぶりの千葉の道、
ホンダ・サバットも発見。
山崎さんのシエラ号は、
無事にNAKISURF千葉に到着した。
タイラー・ウォーレンマニアで、
ご自身もトラッカーを操る山崎さんは、
迷いなくタイラー&NAKISURFロゴを新車に貼ってくれた。
日本一の清流は仁淀川。
仁淀川上流に「いの町」があり、
そこにカリン塔(©ドラゴンボール)並の高い山がある。
その山頂付近にあるのが森本果樹園。
絶品果物として、
高知県はもちろん、四国地方で知られている。
ここの『ブンタン』が届いた。
仁淀ブルーの清流を吸い上げて、
土佐高知の太陽という縁の結実。
芸術であります。
芸術なのは、
この時期の勝浦のかつお。
一尾500〜600円という値で、
わすれられない味と食感を届ける。
ジェフリーズ&エックスに行くと、
サバットがナンバーもサバットという奇縁号を発見した。
千葉も幸先が良い。
サバットはラカ法王の御料車で、
幻のミニカーにもなっている。
これがアメリカでのサバット。
覆面サバット。
到着するとラカ太郎が、
キャッチサーフのスタンプ5’6″を持って登場。
ワックスの塗り方を教えました。
真冬用のワックスを薄く広くと塗ります。
レイル内側まで。
凱旋帰国したスキッパーフィッシュ6’0″と、
NAKISURFレンタル用スキッパーフィッシュ。
フィンをゆうパックで別送したのだが、
まだ届かないので、
別のフィンセッティングで乗り味を試してみた。
ベースの長いサイドフィンが、
ダントツの高評価を得ている。
これは山崎さんのクイバー。
タイラー・ウォーレンのトラッカー7’を先頭に
66スキッパーフィッシュ、
7’6”のバリーマッギー師匠プランク(シングルフィン)。
サーフを終えてご飯となるのだが、
ラカ太郎とかんたん二郎家は、
こうしてちゃぶ台が車内に登場するのがクラシックである。
「このちゃぶ台は星家(©巨人の星)と同型で、
耐久製に優れています」
そうタロジロの父ちゃんが誇らしそうに言っていた。
インスタグラムなどで大人気のDJタンテイ。
ステッカーがあるようで、
ツナくんの車にすでに大サイズが貼られていた。
欲しい。
それが上画像の赤丸内にあります。
二郎も一緒に拡大しちゃいました。
かんたんボーイ二郎くんは、
ヘバラで大波に呑まれたそうで、
少しサーフから離れているということで、
「またサーフしたくなったらやるといいよ」
そう言うと、
うれしそうにしていた。
海は怖いときがあります。
これは真実。
逆に怖くないと危険なので、
常に畏怖を持って海に向かわなくていけない、
そんなことを二郎くんから学びました。
Happy Surfing!!
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